
台湾の対米貿易黒字は2019年から増え始め、特に2024年には急増した。下の記事にあるように、トランプ政権は台湾は米国から見た貿易赤字が特に大きい「ダーティ15」に指定した。2019年以降の赤字は台湾のハイテク製品に対する需要が急増したためで、2024年に83%増を記録したのも台湾からの半導体等の輸出が背景だという。
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/YRTUXXEQKJJRHE3KJ52FJPPXIM-2025-03-26/
台湾の対米貿易黒字は「構造的問題」、米国も理解=中銀 [ロイター 2025-03-26]
8月1日の関税発動を目前に、日本と韓国は15%の関税率で交渉を妥結したが、台湾は20%だった。交渉チームは、関税率はあくまで暫定的なものだと言い張った。
https://japan.focustaiwan.tw/politics/202508010003
トランプ関税 20%の税率「暫定的なもの」 行政院、次回交渉に向け調整 [中央社フォーカス台湾 2025-08-01]
対中貿易黒字は、米国と同じく半導体の輸出によるとのことである。下の記事によると、2022年1〜8月の貿易黒字の92.7%が半導体によるものだった。ただし中国への輸出は2021年をピークに減少しており、そのため黒字幅も縮小している。
https://japan.hani.co.kr/arti/economy/44672.html
韓国・台湾の対中貿易収支の明暗、半導体で分かれた [ハンギョレ新聞 2022-09-28]
半導体を輸出しまくる一方で、台湾は中国からの輸入を強く規制している。下の記事によると、台湾の大陸委員会は、自国の安全や産業に重大な影響を及ぼし得る約2400品目の輸入を禁じている。
https://www.ys-consulting.com.tw/news/108404.html
《台湾有事》中国が台湾の輸入規制調査開始、蔡・政権への圧力か [台湾有事 2023-04-13]
対日貿易赤字は韓国と同じく、日本から部品・素材を輸入して完成品を作る図式になっているためだろう。実際、日本からの輸出品は電子機器・部品が圧倒的1位とのことである。
https://boueki.standage.co.jp/taiwan_export_basic/
台湾貿易・輸出の基礎知識(2025年更新) [貿易ドットコム 2022-12-06]
韓国の統計では2015年頃から台湾側の赤字だったり黒字だったりしたが、台湾の統計ではずっと台湾の赤字だったことになっている。赤字の総額は2010年代までは大したことなかったが、2020年以降急激に悪化した。これは既に述べたように、海底ケーブルと広帯域メモリーの影響らしい。
https://japanese.joins.com/JArticle/335472?sectcode=300&servcode=300
台湾が韓国4番目の輸出相手国になるか…海底ケーブルとHBMに力づけられ過去最大 [中央日報 2025-06-25]